大人のための、性と暮らしのリファレンス。知ることから、心地よく。
性的同意と会話6分で、知識を整理

恋人でも、過去に同意していても、その場の意思から

性的同意。「聞く・待つ・尊重する」を、会話に。

性的同意は一度取れば終わりの確認ではなく、お互いの希望を確かめ続けること。迷ったときは進めず、聞いて、相手が自由に決められる時間を作ります。

アダルト大全 編集部更新 約6分で読む
向かい合い、相手の話に耳を傾ける成人の二人
自由に答えられる時間と距離を大切に。
まず、答え

性的同意は、何を確かめること?

本人が、キスや性行為など何をするか理解し、圧力を受けずに望んでいるかを確かめることです。恋人でも、前に同意していても、その場の意思を確認します。途中で気が変わったら止めます。

要点

最初に押さえること

同意は「はい」の一言だけでは測れない。

01

断っても不利益や圧力を受けず、自由に選べることが前提です。

02

前に同意したことと、今したいことは別です。途中で変えても構いません。

03

沈黙や迷いを、自分に都合のよい『はい』に置き換えないでください。

01

自由に選べること

同意は、二人が自由に選べることから

この節のポイント

交際や過去の同意は、今の意思を確かめる代わりになりません。

性的同意とは、キス、性的に身体に触れること、性行為などについて、本人が自分の意思で望んでいることです。交際していること、一緒に泊まること、前に同意したことだけでは、その場の同意を判断できません。

Planned Parenthoodは、自由な選択であること、途中で撤回できること、必要な情報を知っていること、自分が望んでいること、具体的な行為ごとであることを整理しています。これらは会話の手がかりであり、相手から『はい』を引き出すための攻略法ではありません。

02

聞いたら、待つ

短い言葉で聞き、答えを待つ

この節のポイント

聞いた直後に動かず、相手が答える時間を取ります。

長い説明を用意する必要はありません。何について聞いているのかが伝わる、短い言葉で十分です。聞いたらすぐにキスや性的な接触を始めず、相手が考えて答える時間を取ります。

相手の答えが曖昧なら、確認を重ねて押し切るのではなく、いったんやめます。『今は決めなくて大丈夫』『今日はここまでにしよう』という選択肢を出すことで、断ることへの負担を下げられます。

聞いたあとに、進めてよいと決めつけない
まず聞く

「キスしてもいい?」

何への同意かが分かる言葉で聞く。

答えを待つ

迷い・沈黙があれば中断

繰り返し頼んで押し切らない。

意思を尊重

「わかった。ここでやめよう」

やめたい理由の説明を条件にしない。

最初の同意が、途中のすべての行為を許可するわけではありません。
相手が自由に答えられる会話の例
場面会話の例
始める前 「キスしてもいい?」
迷っているように見える 「いったんやめよう。今は答えなくても大丈夫」
途中で気が変わった 「わかった。ここでやめよう」
あとで話し合う 「性行為で嫌だったことや、変えたいことはある?」
03

迷いを見逃さない

止まるべき場面を、曖昧にしない

この節のポイント

返事や意思が分からないときは、同意と決めつけず止めます。

眠っている、意識がはっきりしない、酔って自分で判断できないといった状態では、性的な接触や性行為を始めたり、続けたりしてはいけません。相手が固まる、顔をそむける、返事をしなくなるなど、望んでいるか分からないときも中断します。

『せっかくここまで来たのに』『好きなら応じて』といった言葉は、相手が自由に断る余地を狭めます。断られたあとに不機嫌になって罰することも、次の選択への圧力になり得ます。

同意と取り違えやすい場面
同意の代わりにならないことどうする?
沈黙・返事がない 賛成と決めつけず、止める
前に同意した・交際している 今回の意思を別に確認する
断ると不機嫌になる・繰り返し頼む 圧力をやめ、断れる状況を作る
04

行為ごとに確かめる

撮影や共有は、それぞれ別の話

この節のポイント

性的に触れる・裸を撮る・保存する・他人に見せる。同意は、それぞれ別に必要です。

性的に身体に触れることや性行為への同意は、裸や性行為の撮影の許可ではありません。撮影への同意も、保存や第三者への共有を一括で認めるものではありません。別の行為に移るときには、それについて確かめます。

メッセージで送ること、別の端末へ移すこと、クラウドに置くことなども、相手が想定しているとは限りません。撮影の前に、保存先・誰が見られるか・消したいときの対応まで話せないなら、撮影しない選択ができます。

05

一人で抱え込まない

性行為で断りづらかったことは、後からでも話せる

この節のポイント

二人だけで解決する必要はありません。身の安全と相談先を優先できます。

後から『あのときは断りづらかった』と気づくこともあります。打ち明けられたら、まず相手の話を遮らずに聞き、自分の正しさを証明しようとしないことが大切です。

被害の可能性がある場合、二人だけの話し合いで解決しなければならないわけではありません。日本では、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの全国共通番号「#8891」で相談先につながれます。身の安全を優先し、相談窓口の最新の案内を確認してください。

日本の相談窓口を確認する(内閣府) (新しいタブで開きます)
Q

あと少し、気になること

よくある疑問

恋人や配偶者でも確認は必要ですか?

必要です。関係性にかかわらず、そのとき本人が望んでいるかを確かめます。過去の同意が、今後の行為すべてへの同意になることはありません。

途中でやめてもいいですか?

いつでもやめて構いません。気が変わった理由を詳しく説明できなくても大丈夫です。相手がやめたいと伝えたときも、その意思を尊重して止めます。

言葉で「はい」と言えば、必ず同意ですか?

言葉だけでなく、自由に選べる状況かを確認します。断ると不利益がある、圧力を受けているなどの状況では、返事だけを根拠に進めないでください。

断られた理由を詳しく聞いてもよいですか?

相手に理由の説明を要求して、続けるための条件にしないでください。まず止め、その後の話し合いも相手が望むときに行います。

読んだあとに、できること

迷ったら、進めずに確かめる。

  1. 1何について聞いているかを具体的に伝える
  2. 2相手が自由に答える時間を待つ
  3. 3迷い・沈黙・撤回があれば止める

出典・確認日

以下の資料を参考に整理しています。会話例・確認用の表は編集部の提案です。海外の制度と日本の相談先は区別して参照してください。

  1. Planned Parenthood — What is consent? (新しいタブで開きます)自由な選択、継続する同意、撤回可能性
  2. eSafety Commissioner — Consent (新しいタブで開きます)オンラインでの同意と裸や性的な画像の共有
  3. 内閣府男女共同参画局 — 相談窓口 (新しいタブで開きます)日本のワンストップ支援センター等の案内

資料確認:2026年9月27日 / 訂正・更新情報を知らせる

次へ

あわせて読みたい

関連する疑問を、もうひとつ。